NVIDIA JETSON NANO 2GBでPytorch 1.7

Nvidia Jetson nano 2GB 開発KITでPytorch 1.7をインストールして使ってみた。

左のRaspberry Piと比べると一回り大きいSBCボードだ。巨大なヒートシンクが付いて高そう。
上に付いている空冷ファンは別売だが、フル動作時にはかなり熱くなるので必要だと思う。

 これでラズパイの4GBと同程度の実売価格なのは凄いと思う。Nvidiaの本気度が感じられる。
ラズパイとの主な違いは、メモリ2GBでWi-fiとBluetoothが標準では付いてないことかな。
ストレージは大容量MicroSDカード対応なので、256GBのカードにOSをインストールした。
OSはNvidia版のUbuntu18.04でArm64ビット対応。
GUIはメモリ節約のためか軽量版のLXDEになる。
性能は色んなベンチマークが出ているので、見てみるといいが、使ってみた体感上ではRaspberry Pi 4B上 のRaspberry Pi OSとのレスポンスの差は気になるほどではない。
むしろJetson nanoの方がいいかなと思うことがある。GPUにCUDAコアが128あるのが最大の売りだろう。
倍精度の演算はRasPi、単精度の演算はJetnanoが速いようだ。
AIに興味がある人にはJetsonが向いているが、ラズパイの代わりとしてもいい選択枝だ。

OSのインストーラーは良くできているので、NvidiaのサイトからOSイメージをダウンロードしてMicroSDに書き込むと、後は問題はないだろう。
OSインストール時にSWAP作成のオプションをYes(これが標準)にするのを間違わなければ、5GBのswapファイルが作成されて、実メモリの不足を補ってくれる。
インストール後の標準状態ではPython3.6、Cuda-10.2でDockerもある。
Jetson側にDisplayを接続しないでヘッドレスでも使えるようにRemote Desktopも使えるようにした。ホストはUbuntu20.04 Tiger Vnc。


次はPytorchやTensorflowなどのインストールだが、NvidiaがJetson nano用をサポートしているので、Raspberry Pi OSで自力でやるよりははるかに楽かもしれない。
それでも、Pytorch1.7、Tensorflow2.3、Opencv4.1.1などをインストールしたが結構難儀でした。

ホストPCで動かしていたPytorchとOpencv、その他を使ったコロナマスクチェック用のプログラムをJetson nanoでも実行してみたが、動作を確認できた。
静止画像、Videoファイル、WebCAMからのリアルタイム動画から人の顔を検出して、マスク着用の有無を判定する。


Jetson用の初心者向けのオンラインチュートリアル講座をNvidiaが豊富に用意してくれている。英語版だが。

Jetson nano本体のMicroUSBとホストPCをUSB接続するとUSB Host接続ができ、ホスト側からダイレクトにJetsonにログインできる。
このような機能を利用して、Deep Learningのtrainning(学習)はホストPCで、Inference(推論実行)はJetsonでと使い分けするのがいいかな。

 

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